2007年6月アーカイブ

多くの美容院では、新規集客を行うために、チラシやフリーペーパーなどで、
「新規客30%OFF」や店によっては「50%OFF」なんてところもある。

一体なぜこんな値引をしてまで、新規を集客しないといけないのか??
多くの経営者の方は「仕方なくしている」というケースが多いのではないか??

これを、、経営戦略的に見てみて、脱出すべき対策を考えてみよう。

なぜこのような値引をすることになるのか??

それは「リピート率」というものが大きく影響してくる。
リピート率とは、来店されたお客様が次に来店される%のことをいう。

新規客がリピートすること=新規リピート率
リピーターがリピートすることを=リピート率

とここでは呼ぶことにする。

ではA店、B店で比較してみよう。


A店)
月間新規客数:100名
リピーター客数:400名
合計客数:500名
平均客単価:6500円
売上:500名×6500円=325万

新規リピート率:25%
リピート率:70%

B店)
月間新規客数:100名
リピーター客数:400名
合計客数:500名
平均客単価:6500円
売上:500名×6500円=325万

新規リピート率:60%
リピート率:90%

とする。両店舗ともお客様の来店サイクルは3ヶ月とする。
この2つの店舗が3ヶ月後に同じ売上を上げるにはどうなるか??


A店の場合、
新規客100名のうち、リピートするのは、25名。
リピート客400名のうち、リピートするのは、280名。
計305名が3ヵ月後にリピートする。
その月も同じく、新規客100名の来店があれば、
305名+100名で計405名×6500円=2.632.500円が売上となる。

B店の場合、
新規客100名のうち、リピートするのは、60名。
リピート客400名のうち、リピートするのは、360名。
計420名が3ヵ月後にリピートする。
その月も同じく、新規客100名の来店があれば、
420名+100名で計520名×6500円=3.380.000円が売上となる。

同じ客数で、同じ新規客の集客なのに・・・売上は747.500円も開きが出た。
A店は325万あったはずの売上から見ると、マイナス617.500円である、

ここでA店は売上を維持するために、「値引」を行うのである。
これがもう「麻薬」の始まりである。

A店は3ヶ月前と同じ売上を上げるためには、
新規客数を100名でなく、95名多く呼ばなくてはならない。
(単価6500円として)195名である。

B店と同じ3ヵ月後の売上にするには、115名多く呼ばなくてはならない。
215名の新規客である。

これを呼ぶために、値引する。
値引するから、単価が下るので余計多くの客数が必要になる。
一度でもこれを止めると、売上が一気に下るので、止めれない。
それでも売上が保てなければ、更に値引する。
更に、更に、更に。。。

A店とB店で比べれば、新規客100名ずつからのスタートのはずなのに、
A店215名、B店100名のまま。の新規客が必要となっている。
2倍の客数であれば、労力も2倍、、、そりゃー、クオリティーも落ちますよ・・・。

いかがでしょうか??

今日の最後に申したいのは、、

「値引戦略を打つ前に、自店のリピート率はいくらなのか??
リピート率を上げる改善策を打つことが先ではないか??
それをしない店は、値引の麻薬に取り付かれ、やがて閉店する。」

美容院経営の2では、
リピート率の有り方、考え方を書いてみようと思う。

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